いろいろな発疹(ほっしん)

いろいろな発疹について解説しております。

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 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


いろいろな発疹(ほっしん)
〜皮膚の病気の補足ページ〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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いろいろな発疹
発疹(皮疹)には、次のようなものが挙げられます。
斑(はん)
斑は、皮膚の表面よりほとんど盛り上がらないため、中心部の色の変化で判断できます。
赤くなるもの --- 紅斑(こうはん)
真皮の浅い部分の血管が拡張した結果あらわれるもので、さまざまな皮膚病でみられます。
ふつうは、皮膚の温度上昇はありませんが、深い部分の動脈の拡張の合併があれば上がります。
紅斑としてみられるもののなかには、ふつう、皮膚の表面よりある程度平らに盛り上がった赤い皮膚の変化も含まれます。
茶色〜褐色になるもの --- 色素斑(しきそはん)
メラニン色素、カロチン、ヘモジデリン、胆汁色素などの沈着によりあらわれるもので、沈着が皮膚の浅いところほど黒っぽく、深くなると青みが強くなります。
「ほくろ」「しみ(老人性色素斑)」「あざ」などが該当します。
紫色になるもの --- 紫斑(しはん)
赤血球が血管からもれた状態(出血)のときみられます。
血管炎、血管の脆弱性、血管の閉塞などが原因となります。
なお、紅斑との違いを見分ける方法の一つとして、ガラス板などで発疹をおさえてみて、色が消えるかどうかで判断します。
色が消えていれば紅斑、そうでなければ紫斑です。
白くなるもの --- 白斑(はくはん)
多くはメラニン色素の減少や欠如によりあらわれるもので、「尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)=しろなまず」「白子(しらこ)」などでみられます。
青くなるもの
メラニン色素やヘモジデリンが、真皮の深いところにあるとあらわれるもので、打ち身のあとなどでみられます。
丘疹(きゅうしん)
丘疹は、皮膚の表面から直径約1cmくらいまでの半球状に盛り上がっているもので、皮膚病の中ではもっともふつうにみられます。
ノミや蚊に刺された後、また天然痘の初期などでみられます。
結節(けっせつ)、腫瘍(しゅよう)、腫瘤(しゅりゅう)
結節は、皮膚の表面より直径が1cm以上の半球状に盛り上がった皮膚の病変で、特に直径が2cm以上の大型のものを腫瘤または腫瘍といいます。
患部は、丘疹より深く、真皮あるいは皮下組織におよぶこともあります。
なお2cm以上の大型のものになると、炎症性のものより、腫瘍性の病変が疑われるため注意が必要です。
局面(きょくめん)
局面は、皮膚の表面からほぼ平らにに盛り上がった皮膚の病変で、丘疹が集まって局面が形成されることもあります。
乾癬や環状肉芽腫などでみられます。
水疱(すいほう)、小水疱(しょうすいほう)
水疱は、いわゆる水ぶくれのことで、皮膚の中にサラサラした液体がたまった状態を指します。
直径が5mm以上のものを水疱、直径が5mm未満のものは小水疱です。
液体のたまる場所の多くは、真皮または表皮と真皮の間など比較的深い所と、表皮内など浅い所です。
このうち、表皮より下の部分に液体がたまる病気には、水疱性類天疱瘡や疱疹状皮膚炎などが挙げられます。
一方、表皮の中に液体がたまる病気には、尋常性天疱瘡が挙げられます。
膿疱(のうほう)
膿疱は、皮膚に黄色の濁った粘性の膿がたまったもので、ふつう細菌感染でみられますが、細菌が関係していない膿疱(無菌性膿疱)もあります。
水疱の内容物が、粘性のかなり強い膿(どろどろした液体)のものを膿疱といいます。
膿疱でみられる膿は、主に壊死した白血球が集まったものです。
なお、細菌感染でみられる皮膚病には、毛嚢炎や伝染性膿痂疹(とびひ)などが挙げられます。
一方、細菌が関与しない皮膚病では、掌蹠膿疱症や膿疱性乾癬などが挙げられます。
膿疱が毛穴でみられる場合は、細菌による感染がほぼ疑われますが、毛穴のところにない場合は、細菌感染と関係ない皮膚病を考える必要があります。
びらん
びらんは、表皮の一部あるいはすべてが欠けて、皮膚の連続性が失われた状態。
つまり、赤くただれた状態をいいます。
皮膚をひっかいたり、強くこすったり、また、水疱や膿疱から二次的にできることもあります。
ただ、あとを残さず治ります。
潰瘍(かいよう)
潰瘍は、ひふの欠損が真皮まで達したもの。
つまり、皮膚に穴ができた状態をいいます。
原因としては、外傷や熱傷、かぶれ、褥瘡(じょくそう)のほか、放射線、血行不良、糖尿病、全身性強皮症、ベーチェット病などがあります。
鱗屑(りんせつ)
鱗屑は、角質(硬タンパク質の一種ケラチン)が白くふけのように、目でみえるようになった状態で、いろいろな炎症性あるいは腫瘍性の皮膚病にみられる皮膚の変化です。
ちなみに、健康な状態の角質は、肉眼でみることはできません。
痂皮(かひ)
痂皮は、いわゆる「かさぶた」といわれるもので、白血球や赤血球、血漿などの血液の成分が、皮膚の表面に凝固、接着したものです。
これは、真皮内の炎症や出血が、皮膚の表面に波及した結果あらわれるものです。
(主に傷口の出血が止まるときにあらわれるもの)
亀裂(きれつ)
亀裂は、皮膚が切れてひび割れした状態をいい、特に、手のひらや足のうらなどでよくみられます。
また、冬場のしかもよく乾燥した時期にできやすいという特徴があります。

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