褥瘡（じゃくそう）とは？

褥瘡について解説しております。

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　皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器（毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪）の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。

褥瘡（じゃくそう）とは？
～皮膚の病気～

皮膚（表皮、真皮、皮下組織）、皮膚付属器（毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪）

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褥瘡とは？

　皮膚が外力により圧迫されると血行が阻害され、皮膚、皮下脂肪、ときには筋肉に壊死が起こります。
これが褥瘡といわれるもので、「床ずれ」ともいいます。

【原　因】
褥瘡（＝床ずれ）は、長期間寝たきりになった場合などに起こるもので、栄養状態の悪化、皮下脂肪の減少、知覚麻痺、排泄物などによる皮膚の湿潤／汚染などの要因に、圧迫、摩擦、ずれなどの外的要因が皮膚に加わって起こります。
特に骨が出っ張った部分でよくみられます。

【症　状】
褥瘡（＝床ずれ）の症状としては、最初に皮膚が赤くただれたようになります。
やがて傷害が真皮におよび、皮膚に潰瘍（皮膚欠損、皮膚潰瘍）ができます。
この時点で、水疱（すいほう → 水ぶくれ）が形成されることもあります。
さらに進行すると、欠損が皮下組織（大部分が皮下脂肪）にまで達します。
さらに欠損が深くなると、筋肉、骨まで傷害されるようになります。

※

発生しやすい部位



	＋	仰向けの姿勢で生じる褥瘡
		後頭部、肋骨角部、肩甲骨部、脊柱棘突起部、仙尾／仙腸部、踵骨部。


	＋	横向きの姿勢で生じる褥瘡
		側頭部、耳介、肋骨角部、肩峰部、肩甲骨部、腸骨稜部、腓骨頭部、大転子部、内／外踝部。


	＋	座った姿勢あるいは車椅子などで生じる褥瘡
		坐骨部、尾骨部。

【診　断】
骨が出っ張ている部分の皮膚が赤くなっているようであれば要注意です。

【治　療】
褥瘡（＝床ずれ）が起こらないようにすることが必要で、次のようなことに気をつけます。
　（長期間寝たきりになっている場合）



	・	まったく動けない場合は、二時間ごとの体位変換が必要となります。


	・	骨が出っ張ている部分に、厚みのあるスポンジやドーナツ型の枕をあてがい大き目の枕を利用して体位変換します。


	・	座る姿勢がとれれば、座位をとらせます。


	・	体位変換の際は、皮膚の湿布やマッサージも行います。


	・	紙おむつなどを使用しているようなら、湿り気や細菌感染を防ぐため、こまめに取替えます。


	・	栄養管理も、褥瘡を予防する上でかかせません。


	・	可能なら、体圧分散寝具を使用します。メディカルムートン、ウレタンフォームマット、エアマット、ウォーターマット


	・	高機能寝台など。

	※	皮膚排泄ケア認定看護師について
		皮膚にトラブルを生じやすい人に、予防的、治療的スキンケアを行ったり、排泄にともない起こる問題に対してケアを行ったりします。

皮膚潰瘍が生じた場合でも、上記のような予防処置は必要です。
皮膚の炎症にはステロイド外用剤が用いられます。
壊死した組織については、切除されたあと、治療薬を使って上皮化がはかられますが、手術が必要になることもあります。

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※	２	爪の異常／病気には、爪甲剥離症、時計ガラス爪、匙形爪甲、爪囲炎、陥入爪があります。

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