帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは?

帯状疱疹について解説しております。

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 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは?
〜皮膚の病気〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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帯状疱疹とは?
 帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされるウイルス感染症ですが、初感染では水痘となります。
その初感染から、ウイルスは知覚神経節に潜んでいて、過労やストレス、高齢、手術、放射線照射、抗がん剤治療、日光(紫外線)の刺激などにより、からだの免疫力の低下や強いダメージを受けると、再度増殖を始めます。
帯状疱疹は、このウイルスの再増殖(再活性化)によって起こります。
一般的に、発病は、体調を崩しやすい季節の変わり目に多いといわれています。
また、冬場よりも夏場に多いというデータもあります。
発病は、基本的には一生に1度ですが、2度発症する人あるいは免疫機能が著しく低下している人などでは、何度も繰り返すといったこともあります。
妊娠初期や出産直前に水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると、胎児に影響がでることがあります。
帯状疱疹は、50〜70歳代に多くみられる疾患ですが、20〜30歳代の人にもよくみられます。

【原 因】
知覚神経節に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが、神経を通って皮膚にいたり、表皮細胞が感染をうけて水ぶくれや神経痛などの症状を起こします。
帯状疱疹は、ほかの人から感染して発症するのではなく、本人の免疫力の低下などで、ウイルスが再活性化して起こります。
帯状疱疹が治癒しても、神経痛(帯状疱疹後神経痛)のみ残ることがあり、高齢者に多くみられます。
これは、急性期の炎症により、神経が強い損傷をうけたことで起きるといわれています。

【症 状】
前ぶれとして、一週間ほど前から片側の神経分布領域に、違和感や掻痒感、ぴりぴりした痛みなどを感じるようになります。
やがて、知覚神経の走行に一致して帯状に、虫刺されのような浮腫性の赤い発疹(紅斑)があらわれ、ほどなくして紅斑上に小水疱(小さな水ぶくれ)があらわれてきます。
水ぶくれの内容物は、はじめ透明ですが、膿疱や血疱になることもあります。
強い神経痛様疼痛をともなうことが多く、水ぶくれは破れてびらん(ただれ)となます。
その後、発疹部は拡大していきますが、やがて治癒に向かい、痂皮(かひ → かさぶた)となって治ります。
ときに、壊死性の変化が強い場合は、潰瘍となり瘢痕を残すことがあります。
帯状疱疹が三叉神経に沿ってあらわれると、脳炎や髄膜炎を併発することがあります。
帯状疱疹が顔面神経に沿ってあらわれると、難聴と顔面神経麻痺が起こるラムゼイ・ハント症候群を併発することがあります。
目の中にできると、角膜炎や結膜炎を併発し、失明に至ることがあります。
耳の中にできると、耳鳴りや眩暈などの後遺症を残すことがあります。
まれに、歯槽骨の壊死や歯の脱落がみられることがあります。
腰部や下腹部にあらわれた場合、排尿障害や排泄障害が生じることもあります。
帯状疱疹が水痘のように全身にあらわれることがあります。
これを汎発性帯状疱疹といい、帯状の皮膚病変に加え、ウイルス感染リンパ球血症を併発します。
高齢者や、悪性リンパ腫、白血病などで免疫能力の低下している人、免疫抑制剤を使用している人などにみられます。
二つ以上の神経支配領域に同時に帯状疱疹が発症したものを複発性帯状疱疹といいます。

【診 断】
からだの左右どちらかに、違和感や掻痒感、ぴりぴりした痛みなどを感じるようになると、帯状疱疹が疑われます。
帯状に並ぶ水ぶくれがあらわれると診断は容易ですが、発疹がわずかしかない場合は、単純疱疹との区別がつきにくくなります。

【治 療】
安静にして体力を回復することが必要です。
抗ウイルス薬(アシクロビル、ビダラビン、ファムシクロビル)の点滴、内服による治療が行われます。
皮膚症状に対しては、抗ウイルス薬(アシクロビル軟膏など)を外用します。
なお、神経痛様疼痛については、必要に応じて対症療法を行います。

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