ケロイド、肥厚性瘢痕(けろいど、ひこうせいはんこん)とは?

ケロイド、肥厚性瘢痕について解説しております。

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ケロイド、肥厚性瘢痕とは?

 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


ケロイド、肥厚性瘢痕
(けろいど、ひこうせいはんこん)とは?
〜皮膚の病気〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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ケロイド、肥厚性瘢痕とは?
 傷は、繊維芽細胞がつくり出す瘢痕組織によって治りますが、この瘢痕組織が過剰(異常)に増殖して硬く隆起したものがケロイド、肥厚性瘢痕です。
ケロイドと肥厚性瘢痕の違いについて
ケロイドは、自然に治癒することがない、できやすい体質がある、小さな傷やけがなどの直接的な原因がなくてもできることがあるなどで、これに対して肥厚性瘢痕は、数ヶ月から数十年の経過で、自然治癒傾向がある、誰にでもできる可能性がある、やけどや手術など直接的な原因があってできる、などの違いがありますが、決定的な違いは、まわりへの瘢痕のひろがり方です。
肥厚性瘢痕では、まわりの組織を押しのけるようにして増大しますが、健常組織へ染み出すように広がることはありません。
これに対してケロイドでは、まわりの健常部へ赤く染みだしていきます。
つまり、肥厚性瘢痕は、瘢痕組織の過剰増殖が一時的で傷の範囲内に限られるものであるのに対し、ケロイドは、ゆっくりでも進行性に、傷の範囲を超えて周囲に広がっていくというものです。
ケロイドと肥厚性瘢痕の見極めは、専門家でも迷うことがあるようです。

【症 状】
ケロイドは、虫刺され、毛嚢炎、にきびのあとの気づかないような小さな傷やけがのあとによくみられます。
やや赤く隆起したもので、かゆみや痛みをともないます。
肥厚性瘢痕は、やけどや手術のあとによくみられます。
まわりの組織を押しのけるようにして増大しますが、傷の周囲の健常組織はおかされません。
かゆみをともなうことがあります。
傷が治ったあと発生し、急速に増大しますが、数ヶ月から数年で小さくなり、やがて平らになります。

【治 療】
主に圧迫療法、薬物治療、外科的治療が行われます。
圧迫療法
シリコーンジェル・シート、レストンスポンジ、サポーター、絆創膏、包帯、粘着テープなどを使用して、病変部を常時圧迫すると瘢痕が小さくなります。
薬物治療
ステロイド剤の外用あるいは局所に注射、ヘパリン類似物質軟膏の外用、トラニラスト抗アレルギー薬の内服などが行われます。
外科的治療
ケロイドの場合、病変部を切り取る手術だけでは、以前にも増して大きくなることがあるので、術後、放射線治療、電子線治療なども行われます。
肥厚性瘢痕では、関節の内側など引っ張る力が加わっているところでは、形成外科的な手術が行われることがあります。

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