アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)とは?

アトピー性皮膚炎について解説しております。

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 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)とは?
〜皮膚の病気〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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アトピー性皮膚炎とは?
 アトピー性皮膚炎とは、アトピー素因をもった人の皮膚が、外的刺激物(ダニ、花粉、ほこり、ふけ、汗など)や、ときに食べ物などによって過敏に反応し、強いかゆみとともに湿疹反応があらわれるというもの(過敏症の一種)です。
アトピー素因(アトピー体質)とは、遺伝的なアレルギー体質のことで、気管支喘息、花粉症(アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎)、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などにかかった、あるいは現在かかっている人、あるいは、その家族歴をもつ人にみられます。
また、検査において、血中のIgE(血清中の免疫グロブリンたんぱくの一つ)の値が高く、好酸球(白血球の一種)が増加している人にもみられます。
アトピー素因をもった皮膚には、皮脂の分泌低下による皮膚乾燥や、かゆみに対する閾値(いきち)の低下などみられます。
閾値(=しきい値)とは、ある刺激によってある反応が起こるときの最小限の刺激の強さ(限界値)のことをいいます。
このアトピー性皮膚炎は、通常、思春期ごろまでに症状が軽くなり治癒することが多いのですが、人によっては思春期ごろに発病するといったこともあります。

【症 状】
アトピー性皮膚炎では、次のような症状があらわれます。
乳児期では、顔面に紅色小丘疹ができたり、首や腕、おむつのあたる部分が赤くかさかさしてきます。
また、頭部や眉毛に、黄白色の痂皮(かひ → かさぶた)ができていることがあります。

幼児期/学童期/思春期では、手足の関節の内側を中心に赤いぶつぶつができたり、耳介の下部(耳たぶ)が切れたり(耳切れ)、肌が苔癬化(ごわごわする)してきます。

からだ全体が乾燥し、蒼白にみえてきます。このような皮膚では、落屑(らくせつ → 粉をふくような状態)がみられ、また、強いかゆみによる多くの引っかき傷がみられます。

前述の状態を放置しておくと、伝染性膿痂疹(=飛び火)、伝染性軟属腫(=水いぼ)などを引き起こしやすくなります。
また、手足の伸ばす側に強いかゆみをともなった硬い小丘疹が多くでることもあります。
そのほか、眉毛の外側3分の一が薄くなったり(ヘルトゲ兆候)、両方の目の下に色素沈着としわがみられることがあります。
まれに、円形脱毛症を合併することもあります。

思春期ごろから発病する成人型では、白内障を合併することがあります。

思春期以降は、広範囲にわたり乾いた慢性湿疹の症状があらわれます。
また、頭皮に大量のフケが出ることもあります。

【診 断】
乳幼児期から繰り返す、からだの各部位の湿疹の状態(変化)と、アトピー素因の有無からこの病気を疑い、臨床検査において、多くの場合は血液中のIgEや好酸球の数値をみて診断されます。

【治 療】
アトピー性皮膚炎の治療には、薬物療法だけでなく、良い皮膚状態を維持しつづけられるように、日常生活全般にわたり、原因や悪化因子の除去やスキンケアなどのこまかな対策が必要となります。
薬物療法
免疫反応をおさえて、症状を改善する効果のあるステロイド外用薬(副腎皮質ホルモン剤)などの使用。
また、かゆみ止めに抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服。

原因や悪化因子の除去
外的刺激物(ダニ、花粉、ほこり、ふけ、汗など)や、食べ物、ストレスなどの原因や悪化因子となるものの除去。

アトピー性皮膚炎で、ふだん気をつけたいこと

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