腎臓

　病気にかかってはじめて、「あー、あの時に気をつけていればよかった！」なんてことを、事あるごとに思ったりしますが、そんなことにならないようにするためには、からだの仕組みや働きなどの知識を豊かにして、病気の成り立ちをよく理解することがまず肝要なことではないでしょうか。この「病気とからだナビ」では、からだのことを少しでも知っておくと同時に、病気にはどんなものがあるのか、その症状はどのようなものなのかを知識として利用できるように整理しています。病気にならないようにすることが一番、そして仮に病気にかかったとしても、すばやい対応ができるように、日ごろから病気とからだについて、頭の中で整理しておくことが重要だろうと思います。

腎臓（じんぞう）

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腎臓とは

　腎臓は、排泄機能をもった器官「ネフロン」の集合体です。
このネフロンは、糸球体とボーマン嚢と尿細管とを一つのグループにしたものをいい、一つの腎臓に１００万個あるといわれています。

	・	糸球体
		腎動脈から枝分かれしてきた毛細血管が絡み合って、球状になったものです。
	・	ボーマン嚢
		糸球体を外側から包む嚢（袋のようなもの）です。このボーマン嚢と糸球体からなる球体を腎小体（じんしょうたい）といいます。
	・	尿細管（細尿管）
		ボーマン嚢に続く細い管。つまり、糸球体の毛細血管で濾過された水やブドウ糖、アミノ酸、電解質などを含む濾液を原尿といいますが、この原尿が流れる管が尿細管です。この尿細管のまわりには毛細血管がたくさん分布していますが、原尿が通る際、身体に必要なブドウ糖やアミノ酸などがこの毛細血管を介して再吸収され、残りは腎盂（じんう）に流れ込むころに尿となります。

腎臓の主な働きは次のようになります。

	・	代謝物や老廃物、また薬物などを体外に排泄します。
	・	身体に必要な水分を確保して、過剰な水分を排泄するという調節を行います。
	・	体液に含まれる成分が常に一定になるようにその割合を調整します。
	・	レニンというホルモンを分泌して、血圧を上げます。
	・	血中の赤血球数が一定以下になると、エリスロポエチンというホルモンを分泌して、赤血球数が一定になるように作用します。
	・	ビタミンＤを活性型に変えて分泌します。

	※	腎臓はソラマメの形をし、その大きさは、縦が約１０ｃｍ、幅が約５ｃｍ、厚さが約３ｃｍ、一つの重さが約１５０㌘で、左右一つずつの対になっています。
	※	活性型ビタミンＤは、消化管からのカルシウムの吸収を促進したり、骨への沈着を促したりします。

からだの仕組みと働き

【索　引】

しんけい神　経	ほるもんホルモン	こうじょうせん甲状腺
め目	みみ耳	はな鼻
くち口	は歯	の　ど咽　喉
しんぞう心　臓	けつあつ血　圧	けつえき血　液
けっかん血　管	リンパかんリンパ管	こきゅうき呼吸器
しょうかかん消化管	しょくどう食　道	い胃
じゅうにしちょう十二指腸	しょうちょう小　腸	だいちょう大　腸
かんぞう肝　臓	じんぞう腎　臓	たんのう胆　嚢
すいぞう膵　臓	ひにょうき泌尿器	だんせいのせいしょくき男性の生殖器
じょせいのせいしょくき女性の生殖器	にゅうぼう乳　房	ほね骨
かんせつ関　節	きんにく筋　肉	ひ　ふ皮　膚
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