貧血

　病気にかかってはじめて、「あー、あの時に気をつけていればよかった！」なんてことを、事あるごとに思ったりしますが、そんなことにならないようにするためには、からだの仕組みや働きなどの知識を豊かにして、病気の成り立ちをよく理解することがまず肝要なことではないでしょうか。この「病気とからだナビ」では、からだのことを少しでも知っておくと同時に、病気にはどんなものがあるのか、その症状はどのようなものなのかを知識として利用できるように整理しています。病気にならないようにすることが一番、そして仮に病気にかかったとしても、すばやい対応ができるように、日ごろから病気とからだについて、頭の中で整理しておくことが重要だろうと思います。

貧血（ひんけつ）

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貧血とは

　血液中の赤血球の数や血色素（ヘモグロビン）の量が正常値以下に減少した状態を貧血といいます。
この貧血を起こす原因には、次のようなものがあります。

	・	出　血
		外傷などにより、一度に多量に出血したとき、あるいは痔や潰瘍などで少しずつ出血するときに起こります。
	・	鉄欠乏性貧血
		鉄分の不足により、血色素のできが悪くなるために起こります。
	・	巨赤芽球貧血
		ビタミンＢ12や葉酸の欠乏によって、造血組織で赤血球が正常な赤血球まで成熟できなくなるために起こります。
	・	再生不良性貧血
		骨髄での赤血球の造成が不足するために起こります。薬物の副作用による場合もあります。
	・	溶血性貧血
		免疫反応や薬物の副作用などで赤血球が壊されるために起こります。遺伝性の場合もあります。
	・	続発性貧血
		慢性の炎症、肝疾患、内分泌疾患、膠原病などの際に起こります。二次性貧血または症候性貧血ともいいます。

　　など。
【症　状】

	・	顔色が悪くなり、頭痛や耳鳴り、めまい、動悸、息切れ、疲労感、倦怠感などの症状があらわれます。
	・	血色の見えるところは青白くみえます。特に口の中、爪、結膜などで目立ちます。
	・	ひどくなると、むくみ、腹水、脳貧血、心臓衰弱、神経障害などが起こることもあります。

※

赤血球は、骨髄の中の組織でつくられます。
そして数日間で成熟して血液の中に入ります。
３～４ヶ月ほど働くと老衰し、脾臓に入って破壊されます。
（寿命は１２０日）。

※

ヘモグロビン（血色素）は、全身の細胞や組織に、酸素を送りとどけるという大切な働きをします。
これが不足すると、筋肉や臓器などの組織が酸素欠乏状態に陥ります。

※

赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値の正常値は、男性と女性では、次のようになります。

+	男　性
	赤血球数	：	４５０万～５５０万個／立方mm
	ヘモグロビン濃度	：	１４～１８㌘／ｄｌ
	ヘマトクリット値	：	４０％前後
+	女　性
	赤血球数	：	４００万～４５０万個／立方mm
	ヘモグロビン濃度	：	１２～１６㌘／ｄｌ
	ヘマトクリット値	：	４０％前後

なお、この正常値より少なくなった状態を貧血、多くなった状態を多血症といいます。

全身の病気

【骨・関節・脊椎】

こつずいえん骨髄炎	かのうせいかんせつえん化膿性関節炎	へんけいせいかんせつしょう変形性関節症
ごじゅうがた五十肩	へんぺいそく偏平足	がいはんぼし外反母趾
ようついついかんばんヘルニア腰椎椎間板ヘルニア	ぎっくりごしぎっくり腰	ようつうしょう腰痛症
へんけいせいせきついしょう変形性脊椎症	けんしょうえん腱鞘炎	こつそしょうしょう骨粗鬆症

【ﾘｳﾏﾁ・膠原病】

まんせいかんせつリウマチ
関節リウマチ

ぜんしんせいエリテマトーデス
全身性ｴﾘﾃﾏﾄｰﾃﾞｽ

たはつせいきんえん・ひふきんえん
多発性筋炎・皮膚筋炎

【皮　膚】

ほっしん発　疹	かゆみかゆみ	しっしん湿　疹
かぶれかぶれ	せっしょくせいひふえん接触性皮膚炎	しろうせいひふえん脂漏性皮膚炎
アトピーせいひふえんアトピー性皮膚炎	じんましん蕁麻疹	たけいしんしゅつせいこうはん多形滲出性紅斑
ちゅうどくしん中毒疹	しゅふしっしん主婦湿疹	しきそちんちゃくしょう色素沈着症
わきがわきが	あせもあせも	にきびにきび
えんけいだつもうしょう円形脱毛症	せつ・ようせつ・よう	とびひとびひ
はくせん白　癬	カンジダしょうカンジダ症	たんじゅんほうしん単純疱疹
たいじょうほうしん帯状疱疹	かいせん疥　癬	ばいどく梅　毒

【血　液】

ひんけつ貧　血	たけつしょう多血症	はっけつびょう白血病
あくせいリンパしゅ悪性リンパ腫	かりゅうきゅうげんしょうしょう顆粒球減少症

【血管・血圧・ﾘﾝﾊﾟ管】

ほんたいせいこうけつあつしょう本態性高血圧症	にじせいこうけつあつしょう二次性高血圧症	ていけつあつしょう低血圧症
だいどうみゃくりゅう大動脈瘤	へいそくせいどうみゃくこうかしょう閉塞性動脈硬化症	きゅうせいどうみゃくへいそくしょう急性動脈閉塞症
バージャーびょうバージャー病	レイノーげんしょうレイノー現象	けっせんせいじょうみゃくえん血栓性静脈炎
じょうみゃくりゅう静脈瘤	リンパせつしゅちょうリンパ節腫脹	リンパかんえん・リンパせつえんリンパ管炎・リンパ節炎

【内分泌・代謝異常】

バセドウびょうバセドウ病	こうじょうせんきのうていかしょう甲状腺機能低下症	こうじょうせんえん甲状腺炎
こうじょうせんがん甲状腺がん	ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう副甲状腺機能亢進症	ふくこうじょうせんきのうていかしょう副甲状腺機能低下症
ふくじんひしつきのうていかしょう副腎皮質機能低下症	ふくじんクリーゼ副腎クリーゼ	クッシングしょうこうぐんクッシング症候群
アルドステロンしょうアルドステロン症	ふくじんせいきしょうこうぐん副腎性器症候群	とくはつせいふしゅ特発性浮腫
かすいたいきのうていかしょう下垂体機能低下症	かすいたいせいしょうじんしょう下垂体性小人症	せんたんきょだいしょう先端巨大症
にょうほうしょう尿崩症	とうにょうびょう糖尿病	とうにょうびょうせいじんしょう糖尿病性腎症
とうにょうびょうせいもうまくしょう糖尿病性網膜症	とうにょうびょうせいしんけいしょうがい糖尿病性神経障害	とうにょうびょうせいこんすい糖尿病性昏睡
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