初診に適した科【膠原病・リウマチ科/物療内科/アレルギー科/内科】 |
【症 状】 |
発熱、全身の倦怠感、関節痛、筋肉痛、歩きにくい、物をつかみにくい、しゃべりにくい、物を飲み込みにくい、腹部の膨順満、便秘、不整脈、目のまわり/前胸部/頸背部/手足の関節部に発疹、皮膚の色素沈着/脱失/萎縮 |
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【多発性筋炎・皮膚筋炎とは】 |
多発性筋炎とは、咽頭や手足などを動かす横紋筋(おうもんきん)が左右対称的におかされ筋力低下などが起こる病気です。
この多発性筋炎に、浮腫性紅斑などの皮膚症状をともなうもの(特に上眼瞼部や関節の伸展部にともなうもの)を、皮膚筋炎といいます。
ただ、多発性筋炎も皮膚筋炎も、筋病変の特徴に差がないため、現在は、「多発性筋炎/皮膚筋炎」の名称で同一疾患として扱われています。
なお、原因は、今のところはっきりしていませんが、なかには、肺癌や胃癌などの悪性腫瘍、ウイルスなどの感染症、薬剤中毒などにともなって発症したり、腫種の膠原病の際に共通の症状としてあらわれたりします。
主に5〜15歳と30〜60歳代で発病することが多く、また女性に多くみられます。
症状としては、次のようなことが起こります。
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急に発症することが多く、発熱や発疹、全身の倦怠感、関節痛、筋肉痛などの症状があらわれます。 |
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A |
筋症状では、筋力の低下や筋肉の萎縮が起こり、歩行や物をつかむことが難しくなってきます。
また、咽頭や喉頭筋、心筋、消化管の平滑筋におよぶことがあり、しゃべりにくい、物を飲み込みにくい、腹が張った感じ(腹部の膨順満)、便秘、不整脈などの症状があらわれることもあります。
なお、筋肉は左右対称的におかされていきます。 |
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B |
皮膚症状では、目のまわりや前胸部、頸背部、手足の関節部などに紅紫色の発疹(浮腫性の紅斑)があらわれます。
また、色素の沈着や脱失、皮膚の萎縮などが起こります。 |
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多発性筋炎/皮膚筋炎は、肺、心臓、関節、消化管など、ほかの臓器障害も合併することがあるため、膠原病の一つとして分類されています。 |
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膠原病とは、身体のいたるところの結合組織や血管に炎症/変性が起こり、いろいろな臓器に障害をきたす病気の総称。 |
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結合組織とは、身体を支えたり、身体の中のさまざまな部分の形を維持したりまた、臓器のすき間を埋めたり、といった多様な働きをする組織。
なお、身体の組織には、結合組織のほかに、上皮組織、筋組織、神経組織といわれるものがあります。 |
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